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鐵 桂一*; 澤田 淳
JNC TN8430 2001-006, 65 Pages, 2001/10
NETBLOCKではこれまで、亀裂交差部の透水性を把握するための試験を行ってきた。しかし、試験で使用した岩体は透水性が高いため、制御可能な試験条件下で亀裂内の流れが乱流となる可能性が指摘されている。亀裂内の流れが乱流である場合、亀裂開口幅、透水量係数を過小評価してしまうため、層流状態を達成する必要がある。本試験では、水よりも粘性の高い流体(高粘性流体)を用い、これまで使用してきたT字に交差した天然亀裂を持つ花崗岩を用いた。また高粘性流体は、メチルセルロース系の水溶液を使用した。高粘性流体を用いることにより、マノメータを広い範囲で使用でき、測定の精度を上げることができた。また、0.1wt%以上の高粘性流体を用いることで、岩体亀裂内の流れが層流になる結果が得られた。
永石 隆二; 桑野 涼*
no journal, ,
2015年春の多核種除去設備(ALPS)の高性能容器(HIC)で起きた溢水は、凝集沈殿の炭酸塩スラリー中の水の放射線分解による水素発生に伴うスラリー容積の増大並びに上澄み水の発生が原因であるが、このような長期間(高線量)照射に伴う高粘性流体の放射線効果(放射線分解・材料劣化)は水溶液等の低粘性流体とは大きく異なる。これを科学的に理解することは、地層処分での緩衝材の粘土系の懸濁水とともに、放射性廃棄物の長期保管・処分において重要である。そこで本研究では、電子線ビームやガンマ線を用いて、凝集沈殿系や粘土系の高粘性流体の照射前後の物性(密度, 粒度等)並びに粘度特性を測定して、物性と粘度特性との関係を定量的に議論した。ここで、凝集沈殿系のスラリーの物性が照射前後で大きく変わり、特に、スラリー中の粒子数濃度の減少がスラリーの粘度低下の一因になっていることを明らかにした。